不動産取引が成立したら、仲介してくれた不動産業者に仲介手数料を支払うことになります。この手数料はなぜ必要で、どんな計算式で求められるのか、ご存じない方も多いでしょう。
今回は、仲介手数料の仕組みと計算方法についてご説明します。
仲介手数料の仕組みについて
仲介手数料とは、入居マンション探しや不動産を買ってくれる相手を見つけてもらった際に、不動産業者に対して支払う手数料のこと。
不動産業者のお世話になった経験をお持ちの方は、「なんでそんなお金払う必要があるの?」「手数料少し高いんじゃない?」と思われたかもしれません。
しかし、仲介手数料は不動産業者の収入源であり、それがなければ不動産業界の商売は成立しなくなってしまうのです。
仲介手数料は、売主と買主双方からもらえる
仲介手数料を支払うのは、不動産を買う側と売る側、双方に請求できる仕組みです。しかし、双方から頂ける場合は条件があります。それは、買い主と売り主との間に仲介業者が1社しか入らないケースです。
売り主側も買い主側も、同じ仲介業者を通じて取引を行うからで、これを「両手間」と言います。
では、2社以上の仲介業者が間に入ればどうなるかと言うと、A社(買い主側)、B(売り主側)社のふたつの仲介業者は、それぞれのお客さまから仲介手数料をもらえる仕組みとなります。
こちらは、「片手間」という言い方で知られています。
仲介手数料は、支払い必要があるのは契約が成立したときのみで、単に売却や購入の依頼をしただけでは支払い義務は生じません。
一般的に支払うタイミングは契約締結後となりますが、業者によっては契約時に請求したり、契約時、残金決済時に分割払い又は残金決済時に全額とするケースもあります。
仲介手数料の金額や支払い時期に関しては、事前に確認しておくことをおすすめします。
仲介手数料の計算方法
仲介手数料の上限額は、宅建業法によって定められています。手数料の金額は、「物件価格の3%+6万円」(税別)という計算式で求められます。
たとえば、物件が3,000万円で売れた場合、消費税を加味して「3,000万円×3.24%+6.48万円=103万6,800円」が上限金額です。
なお、売買価格によって、仲介手数料の上限額は異なります。
● 売買価格(税抜)200万円以下にかかる手数料…5.4%
● 売買価格(税抜)200万円以上~400万円以下にかかる手数料…4.32%
● 売買価格(税抜)400万円以上にかかる手数料…3.24%